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第19回
平成25年(2013年)11月11日 歌舞伎座
受賞者名と受賞理由
日本俳優協会賞 | 中村 勘之丞(なかむら かんのじょう) 国立劇場歌舞伎俳優研修第一期修了後、十七代目中村勘三郎に入門し、以来中村屋一門のわき役、立師として研鑽を積んできた。平成24年は、平成中村座で「雪暮夜入谷畦道」そばや亭主仁八、新橋演舞場「ぢいさんばあさん」用人長太夫などの役々で、ベテランわき役として活躍している。今後もいっそうの精進と後進の指導を期待し、本賞を贈ることとした。 |
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日本俳優協会賞 | 中村 蝶十郎(なかむら ちょうじゅうろう) 平成24年は博多座で「極付幡随長兵衛」水野中間市介、新橋演舞場「双蝶々曲輪日記」三原有右衛門、その他様々な役柄に取り組み、各役柄に個性と味が出てきた。今後、さらに貴重なわき役として重要な存在となることを期待し、本賞が相応しいとされた。 |
日本俳優協会賞 奨励賞 |
井上 恭太(いのうえ きょうた) 平成24年は「滝の白糸」村越欣弥、「華岡青洲の妻」米次郎、「初蕾」森田久馬、「東京物語」平山敬三と、若手の大役で確実に成長を残した。新派男優陣の層が薄い中で、正統派二枚目として次代の新派を担うべく期待される存在であることから、高評価を得て、奨励賞に相応しいとされた。 |
日本俳優協会賞 奨励賞 |
中村 梅秋(なかむら うめあき) 卓越した「とんぼ」の技術を持っている。「妹背山婦女庭訓」御殿での長袴をはいての返り落ちや「伽羅先代萩」床下の鼠など、難しい特殊な技術を習得している。先々これらの技術の継承者を育てる指導者となり得る貴重な存在であることから、その将来を期待して奨励賞とした。 |
日本俳優協会賞 功労賞 |
坂東 玉之助(ばんどう たまのすけ) 昭和25年に初舞台を踏んで以来60余年にわたり、舞台を勤めてきた。平成24年は、新橋演舞場「仮名手本忠臣蔵―七段目」の仲居で、渋い古風な味を出していた。世話物における市井の女の描き方にベテランの味わいがある。老けの役にも情があり「ゆうれい貸屋」の婆の幽霊お時の哀愁は秀逸だった。その演技を、若い人に見習ってもらいたい存在として、功労賞に相応しいとされた。 |
日本俳優協会賞 特別賞 |
中村 歌江(なかむら うたえ) 今回は、4月に歌舞伎座が新開場したので、特別賞を設けることなった。成駒屋一門のみならず歌舞伎界にとってなくてはならない存在である。六代目中村歌右衛門のもとで培った女方としての豊富な知識と経験を、今後も後輩に伝えてもらうべく、特別賞として功績をたたえる。 |