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第16回
平成22年(2010年)4月27日 歌舞伎座
受賞者名と受賞理由
日本俳優協会賞 | 中村 山左衛門 (なかむら さんざえもん) 平成21年1月浅草公会堂『一本刀土俵入』船戸の弥八、8月歌舞伎座『天保遊侠録』榎本才助、9月名古屋平成中村座『幡随長兵衛』坂田公平など、よきわき役となってきた。いい意味での個性を持っており、自分の芸を作りつつある。中村勘三郎一門の中にあって、これからもますます貴重な存在となるであろうことが評価され、日本俳優協会賞に相応しい。 |
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日本俳優協会賞 | 尾上 徳松 (おのえ とくまつ) 平成21年11月新橋演舞場『三人吉三』夜鷹おいぼをはじめ、世話物のわき役でいい味をみせている。キャリアは長くはないが、すでに貴重な存在になってきた。師匠の尾上松助が他界した後も精進に励み、子息の尾上松也を支えている姿は献身的である。これらの点が評価され、日本俳優協会賞受賞となった。 |
日本俳優協会賞 奨励賞 |
松本 錦一 (まつもと きんいち) 並びの役などの小さな役が多いが、どんな役でも丁寧に勤め、師匠・松本幸四郎の後見やお幕、呼び等も評価されている。平成21年3月歌舞伎座の『元禄忠臣蔵』矢頭右衛門七などでも行儀の良さを示し、今後の歌舞伎界のためにも、奨励賞に相応しい。 |
日本俳優協会賞 奨励賞 |
鴫原 桂 (しぎはら かつら) 平成21年1月三越劇場新派公演の『太夫さん』喜美太夫、6月~7月『女の一生』堤総子の演技などなどで個性を示し、将来性を見せた。また、平成20年に勤めた『紙屋治兵衛』おさんのしっとりとした風情なども再評価された。各役に対して努力の成果が現れてきたことが、奨励賞に相応しい。 |
日本俳優協会賞 奨励賞 |
片岡 千次郎 (かたおか せんじろう) 上方歌舞伎塾を修了後、片岡我當一門に入門して十年の間、日々修業に励んでいる姿が、平成21年8月永楽館歌舞伎『車引』杉王丸、8月上方歌舞伎会『京人形』京人形の精などに現れ、着実に進歩している点が奨励賞に相応しい。 |
日本俳優協会賞 功労賞 |
中村 仲太郎 (なかむら なかたろう) 永年にわたり、頭取として並大抵ではない苦労を重ねてきた。また、効果音(笛、赤子の泣き声、虫の音など)にたいへん優れた技能を持っており、舞台に現れないすべての面で功労している点が、功労賞に相応しい。 |
日本俳優協会賞 特別賞 |
中村 吉之丞 (なかむら きちのじょう) 永年にわたる功績に関しては皆の知るところである。平成21年に限っても4月歌舞伎座『毛谷村』後室お幸、6月歌舞伎座『双蝶々曲輪日記-角力場』仲居おたけ、12月国立劇場『頼朝の死』侍女音羽など、老女、後室、仲居などのすべてに大ベテランの味で主役を引き立てている。歌舞伎座最後の表彰に際しての特別賞にまさしく相応しい。 |